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カジュアルからエレガントまで、質と着心地にこだわり、
トレンドを程よく取り入れたエイジレスなデザインとパターン。
ベーシックでありながらコンテンポラリーなスタイリングを提案する大人のブランドです。

Designer's Voice

あくまでも「RESPEC」、与えられたイメージを大切に進む

デザインを担当しはじめた当時は、「RESPEC」は篠原涼子さんがイメージだと言われていましたね。
デザインの専門学校では「自分のブランドを作ろう」という授業の時に、マップを作るんです。
その真ん中に置く人がそうなんだな、と思ってやっていました。

途中で少しイメージを変えようってなって、その時のMD(マーチャンダイザー)さんと話して、吉田羊さんや吉瀬美智子さんかなと。
年齢にとらわれない、お仕事をしている女性であるとか、リラックスしている状態とかそんなイメージです。
あくまで私のブランドではないので、そこは与えられたイメージを大切にしています。

MD=商品ラインアップやスケジュールの企画、具体的な販売戦略の構築などを担当。
ファッションブランドの指揮官と言われる重要な役割。

生地が先か、デザインが先か。それとも、ふとした瞬間か

デザインが生まれる瞬間って、生地が先行のときと、デザイン先行のときがあるんですよね。
でも、まったくそういうのと関係なく建築物や写真だったり、ふわふわとした風合いが気になるからとか、シルエットとかそういうときもあるんです。
色々ですね。

頭の中でかたちにして描くんですけど、私の場合はめちゃくちゃ絵が下手なんです。
いつも決まっているペンがあって、そのペンで着装の絵を描きます。
その後、細かい仕様も入れたハンガーイラストをPCで描きます。
ステッチをいれるとか細かいことをすっごく考えます。

ファーストサンプル用のトワレを組む際、
「このステッチどうしますか?」
「このボタンどうしますか」
と必ず聞かれるので、見たらわかるように細かく考えておくんです。

私は生地見るのが大好きなので、結構生地を見ているときにデザインを思いつきます。
「こういうコートが作りたい」って生地の感じを説明すると、MDが見本を集めてくれたり。
ただただストライプがいい、というときもあります。

6ヶ月後に店頭に並ぶんですけど、70型分くらいそれをやるわけです。
今だと、来年の秋冬の生地を見終わっている状態ですね。
怖いですよね、何が流行るかなんて実際のところはわかりませんから。

ファッションに関わるものは、もうずーっと見ていられる

朝、会社に来たらメールチェックして、Pinterestを30分くらいは見るようにしています。
私は整理整頓が下手なんですけど、Pinterestは自分のアカウントでファッションとか、綺麗な風景、猫とかをピンしていっています。
自分のボードを見ていいなと思うものはPCのピクチャーに移動させて、どんどん絞り込んでいくという作業をするんです。

あと、コレクションは見ますね。
ずーっと見てると、「あーすごい」「あこれかわいい」って声出ちゃいますね。
もうずーっとやってますね。
Instagramはファッション関係をフォローして、動画とかずっと見てます。
ビーズ刺繍しているところとか、細かいクラフトワークしているところを、もうずーっと。

あと色の組みわせの画像をずっと見て「あああ」ってなったりしてます(笑)
時間がない時はむしろ見ないようにしています。ずっと見たくなっちゃうから。

MDとデザイナーは「夫婦以上」と言われている

私、すぐに前のことを忘れちゃうんです。
リサーチに行って「ここを生かしたい!」とか思うけど、すぐ忘れちゃうんです……。
MDはすごいなって思うんですけど、一緒にショップとか行くと私はひたすらちょろちょろするんですけど、翌日会社行くと全部書いてくれてるんです。
「ここでこう言ってたよ。」とか。
すごく助かってます。

昔から、MDとデザイナーは夫婦以上じゃないとダメと言われているんです。
あわないとどっちかが辞めていったりとか。
だから、今の状態は恵まれていると思っています。

まだ若い時、「ファスナー選んでいいよ」とか「ステッチの糸選んでいいよ」って言われて。
自分が必死に選んだファスナーついてる洋服着ている人を見かけると「ああー」って、やっぱり嬉しかったですよね。
見つけると「ありがとう!」って。
あと、娘に「その服、可愛い」って言われた時、すごく嬉しいです。

その嬉しい気持ちが、デザインしていく上での原動力にもなってくれています。